看護師は日々進歩する医療技術を身につけるべく常にスキルアップする必要があります。進歩の目覚ましい医療現場で活躍するためには看護師の資格を生かしてさらにキャリアアップすることが望ましく、看護師の能力開発のサポートにはさまざまな制度があります。特に認定看護師という制度は看護師に人気があります。認定看護師は、3年の認定分野を含む5年の実務経験を経て初めて受験資格を得られる資格です。さらに、6カ月以上の研修を受けたのち、日本看護協会の実施する試験に合格して、初めて認定看護師の資格を取得できます。認定看護師は特定の分野のエキスパートになり、日進月歩の勢いで進歩する高度な医療技術を駆使して現場で活躍できることになります。認定分野は救急看護・訪問看護・手術看護など21分野に及びます。認定看護師になると、さらに特定行為研修を受けることができます。特定行為とは、これまで医師の個別具体的指示がないとできなかった多項目の医療行為のうち、医師の包括的指示があれば看護師もできるようになった38項目を指します。
38項目には人工呼吸器・カテーテル・ペースメーカーなどの扱いに関する項目が含まれ、看護師の医療行為の範囲が広がり現場の医師の負担が減ります。また、専門看護師という制度もあります。専門看護師になると、地域看護・家族看護・在宅看護など11種類の専門看護分野のスペシャリストになることができます。専門看護師になるには、大学院に2年間通うことが必要なので認定看護師より難しいと言えます。職場でもこうしたキャリアアップの制度を支援するところは多く、働きながら資格を取ってキャリアアップする看護師は多いです。